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マタイ効果

「マタイ効果」ってご存知ですか?

アメリカの社会学者Robert K. Mertonが提唱した科学社会学の概念で、『新社会学辞典』によれば以下のとおりです。

“マタイ効果(Matthew effect)
 科学の報償体系に働く承認と報償に関する不平等な自己強化的累積現象を表す、マートンの概念。マートンは論文「科学におけるマタイ効果」(1968)で新約聖書のなかの文言「おおよそ、持っている人は与えられて、いよいよ豊かになるが、持っていない人は、持っているものまでも取り上げられるであろう」(マタイ福音書第13章12節)から借用して「マタイ効果」と命名した。著名科学者による科学的文献には水増しする形で承認が与えられ、無名科学者には与えられない。たとえば、ノーベル賞受賞者は歯止め効果によって生涯ノーベル賞受賞者であるが、この受賞者は可視性が高く学界で有利な地位が付与されるから、科学資源の配分、共同研究、後継者の養成においてますます大きな役割を果たす。マタイ効果は科学のコミュニケーション網において迅速にかつ広範に知名度の高い科学者の貢献が組み込まれる点で、科学の発展を促進する。他方、科学の権威の偶像化を招くとき、科学の「普遍主義」のエートスを侵犯し、科学の発展を阻害する。 
文献:Merton, R. K. “The Matthew Effect in Science” Science, 157, 1968”

「金持ちはますます金持ちになり、貧乏人はますます貧乏になる」という“マタイ効果”は、サラリーギャップ制もウェーバー方式によるドラフト制もないプロ・サッカーの世界にこそあてはまるのではないでしょうか。

イタリア、スペイン、イングランドなどの“サッカー先進国”ではごく少数の金持ちチームが覇権と優秀選手を独占しており、どこぞの国の所得分布のように金持ちと貧乏人にチームが2極化し、その状態は固定化しています。

歴史の浅いJリーグでもジュビロ、アントラース、マリノスあたりが覇権を独占し、ガンバ、レッズあたりが加わろうという気配です。現在の移籍市場をみても、上位チームが毟り、下位チームが毟られるという“マタイ効果”が見られます。

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