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ベースボールを野球と訳したのは中馬庚なのか?

定説では、ベースボールを野球と訳したのは中馬庚ということになっており、「ベースボールを『野球』と訳した球人」として野球殿堂入りしています。典拠文献は彼の著書『野球』(前川善兵衛,1897)に、

“・・我ニアッテハ明治二十六年四月以来第一高等中学校ニ於テ其野外ノ遊戯ナルヲ以テ庭球ニ対シテ野球ト命名セル・・”

とあることです(明治26年=1893年)。不思議なことに野球殿堂では“明治27年ベースボールを「野球」と最初に訳した人”になっていますが。

ところで、『慶応義塾五十年史』(慶應義塾,1907)の「野球部」の項には、

体育会の成るに及びて、三田ベースボール倶楽部は、慶應義塾体育会野球部と成り

とあります。その慶應義塾体育会が設立されるのは、

遂に明治二十五年五月を以て、慶應義塾体育会を組織し

とあるように明治25(1892)年5月なのです。

ベースボールを野球と翻訳したのは中馬庚という定説に疑義を呈せざるをえません。

慶應義塾大学体育研究所という機関があるようですが、野球体育博物館にクレームをつけなくていいんでしょうか(笑)

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