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日本サッカー通史の試み(32) 1932年のサッカー普及状況

32. 1932年のサッカー普及状況

32.1 協会登録チーム

 何故か昭和7(1932)年度のみ『蹴球年鑑 昭和七-八年度』(大日本蹴球協会 1933)が刊行されており、「昭和7年度加盟チーム調一覧」(p.97-129)が掲載されている。当時の登録チーム数を各地域協会別にまとめると以下のとおりになる。

北海道蹴球協会(チーム総数12) 社会人チーム数(2) 高等教育機関チーム数(1) 中等教育機関チーム数(9)
東北蹴球協会(チーム総数16) 社会人チーム数(2) 高等教育機関チーム数(8) 中等教育機関チーム数(6)
関東蹴球協会(チーム総数124) 社会人チーム数(26) 高等教育機関チーム数(46) 中等教育機関チーム数(52)
東海蹴球協会(チーム総数33) 社会人チーム数(4) 高等教育機関チーム数(6) 中等教育機関チーム数(23)
北陸蹴球協会(チーム総数9) 社会人チーム数(4) 高等教育機関チーム数(3) 中等教育機関チーム数(2)
関西蹴球協会(チーム総数79) 社会人チーム数(16) 高等教育機関チーム数(14) 中等教育機関チーム数(49)
中国蹴球協会(チーム総数36) 社会人チーム数(4) 高等教育機関チーム数(8) 中等教育機関チーム数(24)
九州蹴球協会(チーム総数26) 社会人チーム数(1) 高等教育機関チーム数(7) 中等教育機関チーム数(18)

全国(チーム総数335) 社会人チーム数(59) 高等教育機関チーム数(93) 中等教育機関チーム数(183)

 協会登録チームが存在しない空白県は秋田県、福島県、新潟県、長野県、三重県、鳥取県、徳島県、香川県、高知県、宮崎県、沖縄県であった。新潟県、鳥取県、徳島県を除いて、2011年現在もJリーグチーム空白県であるのは興味深い。

 中等教育機関183校の内訳は、

中学校 115校(62.8%)
師範学校 32校(17.5%)
実業学校 36校(19.7%)

だった。同年の1932年第18回全国中等学校野球優勝大会予選出場校663校の内訳は、

中学校 384校(57.9%)
師範学校 35校(5.3%)
実業学校 244校(36.8%)

であり、野球の方が圧倒的に実業学校に普及していることがおわかりいただけるであろう(朝日新聞社編『全国高等学校野球選手権大会史』(朝日新聞社 1958)より算出)。文部省編『学制百年史 資料編』(帝国地方行政学会 1972)によれば、昭和7(1932)年度の中学校数は558校であり、中学校へのサッカーの普及率は20.6%、野球の普及率は68.8%ということになる(『学制百年史』の師範学校と実業学校の校数は女子校を含むので、普及率を算出できない)。

32.2 1932年当時のサッカー大会・リーグ戦

 同年鑑に掲載されているサッカー大会・リーグ戦は以下のとおりである。

・社会人

全国地方対抗選手権 1932年4月 南甲子園 慶應倶楽部 芳野倶楽部

・大学・高専・高校

東西大学争覇戦 1932年12月 南甲子園 慶大 京大
東京カレヂリーグ戦1部 1932年10-11月 慶大
同2部 成城高
同3部  商船
同4部 商大
同5部 東医
同6部 日医
関西カレヂリーグ戦1部 1932年10-11月 京大
同2部 大阪外語学校
大阪学生連盟春季リーグ戦 1932年5-6月 関大
東海学生連盟リーグ戦 1932年9-11月 名古屋高商
東西対抗 1933年2月 神宮 全関東
東北カレヂリーグ戦 1932年11月 ニ高
全国高校大会 1933年1月 京都岡崎公園 六高
全国高工大会 1932年12月 東京工大 浜松高工
全国高商大会 1932年12月 東京石神井清水組G 関西学院高商部
西日本大学高専大会 1932年11月 九大医学部G 九大
九州帝大主催高専大会 1932年12月 九大医学部G セブランス医専
東海選手権 1933年3月 名古屋鶴舞公園G 一般の部 芳野倶楽部 少年の部 名古屋商
東北選手権 1932年10月 東北大G T.G.サッカー倶楽部
関東OB選抜試合 1933年1月 神宮 紅組

・中等学校

第15回全国中等学校大会(全国中等学校蹴球選手権大会) 1933年1月 南甲子園 神戸一中 青山師範
関西大学主催第6回全国中等学校大会 1932年4-5月 関大 御影師範 甲陽中
富山薬専主催北陸近県中等学校大会 1932年5月 富山薬専 富山師範 富山中
池田師範主催関西中等学校大会 1932年5-6月 池田師範 御影師範 天王寺師範
高松高商主催第5回近県中学校大会 1932年6月 高松高商 関学中 甲陽中
六高主催第1回近県中等学校大会 1932年8月 六高 修道中 岡山二中
関学主催第8回中等学校大会 1932年8月 関学 御影師範 甲陽中
岐阜蹴球団主催第10回中等学校大会 1932年7月 岐阜中 岐阜師範 甲陽中
東京文理大主催第9回全国中等学校大会 1932年8月 神宮 第1部 東京高師附中 志太中
同                                     第2部  京都師範 埼玉師範
東北学院主催北日本中等学校大会 1932年8月 東北学院 仙台一中 仙台二中
和歌山高商主催第6回関西中等学校大会 1932年9月 和歌山高商 都島工 京都師範
水戸高校主催茨城近県中等学校大会 1932年9月 水戸高 埼玉師範 宇都宮中
桐生高工主催群馬近県中等学校大会 1932年9月 桐生高工 不動ヶ岡中 浦和中
広島学連主催第12回全国中等学校大会 1932年10月 広島高 広島一中 修道中
松本高校主催近県中等学校大会 1932年9月 松本高 韮山中 岐阜中 
松山高校主催関西中等学校大会 1932年1月 松山高 松山中 愛媛師範 
五高主催全国中等学校大会 1932年1月 五高 熊本師範 佐賀師範 
埼玉蹴球団主催第6回近県中等学校大会 1932年1月 埼玉師範 埼玉師範 栃木師範
関門日日新聞主催第3回近県中等学校大会 1932年12月 長府球場 豊国中 山口中
天王寺師範主催第8回近畿中等学校大会 1933年2月 天王寺師範 姫路師範 都島工
北九州体育指導者協会主催第3回中等学校大会 1932年12月 豊国中 嘉穂中
東京蹴球団主催第15回関東中等学校大会 1933年1月 神宮 青山師範 茨城師範 


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