« January 2012 | Main | March 2012 »

サッカーという用語を普及させたのは大阪毎日新聞?

Cimg1686

上記は1925(大正14)年12月25日付大阪毎日新聞で、オープン参加の近畿大会だった日本フットボール大会の中等教育部分を全国中等学校蹴球大会として全国選手権化する旨を発表した社告です。興味深いのは大正年間に「サッカー」、「ラグビー」という用語が新聞であたりまえのように使用されていた事実です。

全国中等学校蹴球大会ではサッカー部門(現在の全国高等学校サッカー選手権大会に続く)とラグビー部門(現在の全国高等学校ラグビーフットボール大会に続く)を同時開催していたので、「蹴球」や「フットボール」に「ア式」、「ラ式」を冠するより、「サッカー」と「ラグビー」と呼称したほうが区別がつきやすく混乱を回避できたので、主催新聞社として都合がよかったんじゃないでしょうか。


| | Comments (0) | TrackBack (0)

大阪毎日新聞1925年12月6日付全国中等学校蹴球大会開始の社告

Cimg1686

全国中等学校蹴球大会
    各地予選を行ひ面目全く一新す
       主催 大阪毎日新聞社

本邦最古の光栄ある歴史に飾られた我社主催の日本フットボール大会は、既に八回を重ねたが、その規模に於て、その実質に於て、年々内容の充実してゐることは、あまねく人の知るところである。ウインター・スポーツとしてのフットボールが今や漸くファンの期待に添はんとする時、我社は従来の大会の面目を一新して先づ中等学校のみを分離し、各地予選を経て全国の粋を蒐め、阪神甲子園運動場に全国の決戦を行はんとする。蹴球界のために不断の努力とその発達普及に努めた我社としては、この機会に於て更に一大エポックを作らんとするもので、今回の全国中等学校蹴球大会が如何にファンの血を湧かすかは期して待つべきものがある。その方法は左の通りである。

【各地予選】 十二月下旬(各地)
【全国大会】 一月四日より七日まで(甲子園)

予選地方と開催地

[ラグビー] 関東北(東京) 京津北陸(京都) 満鮮(大連) 阪神中国南海(大阪) 九州(福岡)

[サッカー] 関東北(東京) 東海(名古屋) 京津(京都) 紀和大阪(大阪) 兵庫(神戸) 中国四国(広島) 鮮満(京城) 北陸(金沢)”

| | Comments (0) | TrackBack (0)

ハンドスプリングスローインに関する学術論文(全文アクセス可)

小野剛、岩橋英夫、田島幸三、森岡理右、阿江通良 ハンドスプリングスローインに関するバイオメカニクス的研究 『成城法学. 教養論集』 (8) 1990 pp.260-274 

p.261に

“[付記] 本稿は、筆者の修士論文を出発点として、本稿執筆者が新たな検討を加えて作成したものである。”

とあります。ハンドスプリングスローインは小野剛氏の筑波大学修士論文のテーマだったんですね。

| | Comments (1) | TrackBack (0)

雪見旅

Cimg1664

まずは新幹線で越後湯沢へ

Cimg1663

駅構内で食べた爆弾おにぎり。魚沼産コシヒカリの米がメチャウマ!

Cimg1666

宿泊地の直江津に着いたのは昼過ぎだったので、上越市の中心、高田に行って時間をつぶします。

Cimg1669

高田駅のロータリー。すごい雪ですね。

Cimg1671

雁木の通り。維持するのは大変でしょうが、保存運動してるようです。

Cimg1675

直江津へ戻ってホテルにチェックイン。部屋の窓から見た眺め。

Cimg1677

夕食は近所の寿司屋で。タラの白子ポン酢とメギスの天ぷら。

Cimg1678

おまかせ寿司というセット。

Cimg1680

翌朝は信越線で長野へ

Cimg1681

さらに篠ノ井線に乗り換えて松本へ。姥捨駅からの眺望。

Cimg1683

松本の蕎麦屋でまずは熱燗。朝から食べてないので胃にしみます。

Cimg1684

天ざるを食って、「あずさ」で新宿へ。


| | Comments (0) | TrackBack (0)

第11回全国中等学校蹴球大会の経過を伝える大阪毎日新聞記事

大阪毎日新聞記事1929(昭和4)年12月14日付

本社主催第十二回全国中等学校蹴球大会
    何れも腕が上ったサッカーの出場校
       すでに四チームが決定

 本社主催第十二回全国中等学校蹴球大会もあと二旬の後に迫った。年とともにふえて行く予選参加校が何れも技量を上げて来た事は今さら云々を要せぬところで、殊にサッカーの[普及?]は今回からわが社が関東北を関東、東北の二部に別ち更に中国、四国、九州のうち九州を独立させるまでになった。かくて十地方の代表を決定する予選は去る十一月廿三、四日の満鮮を皮切りに各地で火蓋を切られたが、すでに決定を見た地方代表チームは次の四チームである。

平壌高等普通学校(満鮮)、広島師範(中国、四国)、神戸一中(兵庫)、富山師範(北陸)

 その他の地方も旬日を出でずして代表チームが決まるはずであるが、大会期日の切迫と共に各チームとも必死の練習ぶりを示し、晴れの檜舞台に天晴れ郷土の誇りを示さんと意気凄まじいものがあるから、大会当日の偉観は期待すべく十分なるものがあるだらう。”

| | Comments (0) | TrackBack (0)

第11回全国中等学校蹴球大会大阪紀和予選は全試合リーグ戦だった

大阪地区は1928年10月7日~11月25日にかけて18校を6チームずつ3部に分けて、毎週日曜日にリーグ戦を行っている。

第1部 明星商 市岡中 京阪商 泉尾工 今宮中 生野中

第2部 都島工 高津中 池田師範 市岡中 堺中 天王寺師範 

第3部 桃山中 八尾中 岸和田中 上宮中 豊中中 北陽商

明星商、都島工、桃山中が1次リーグを突破した。

和歌山地区は1928年11月14日~16日の3日間にリーグ戦を行なっている。

和歌山中と海草中が参加しているが、他校は不明。和歌山中が優勝。

さらに明星商、都島工、桃山中、和歌山中の4校で1928年12月25日~27日の3日間に決勝リーグ戦を行っている。勝ち点制で、勝2、引き分け1、負0、結果は以下のとおりであった。

1位 明星商 3勝0敗 勝ち点6
2位 都島工 2勝1敗 勝ち点4
3位 桃山中 0勝2敗1分け 勝ち点1
3位 和歌山中 0勝2敗1分け 勝ち点1

参加校が少ないとはいえ、予選全試合で2次にわたってリーグ戦を行っているのは注目される。お隣の兵庫県は8校しか参加していないのにノックアウト式であり、大阪・和歌山の中等サッカー関係者の熱意が感じられる。なお、兵庫と大阪・和歌山地区以外はやたらと予選地域が広く、例えば関東地区1府6県で1校選出であり、予選全試合をリーグ戦で行なうのはまず無理であった。


 

| | Comments (0) | TrackBack (0)

第11回全国中等学校蹴球大会の予選

大阪毎日新聞記事による。

1928(昭和3)年10月8日付

大阪和歌山予選大阪予選 生野中 9-2 京阪商 桃山中 14-1 八尾中 高津中 2-2 都島工

1928(昭和3)年10月15日付

大阪和歌山予選大阪予選 池田師範 4-0 高津中 桃山中 5-1 上宮中 八尾中 棄権 岸和田中 京阪商 3-2 泉尾工 明星商 3-2 市岡中 生野中 [3?]-1 今宮中

1928(昭和3)年10月18日付

大阪和歌山予選大阪予選 市岡中 5-0 泉尾工 明星商 8-1 今宮中 上宮中 3-2 豊中中 都島工 3-1 堺中 

1928(昭和3)年10月29日付

大阪和歌山予選大阪予選 池田師範 6-0 天王寺師範 豊中中 13-0 北陽商

1928(昭和3)年11月5日付

大阪和歌山予選大阪予選 泉尾工 [2?]-1 生野中 明星商 11-2 京阪商 上宮中 4-0 八尾中 池田師範 10-2 堺中 桃山中 棄権 北陽商

1928(昭和3)年11月19日付

大阪和歌山予選大阪予選 市岡中 7-1 生野中 今宮中 3-2 泉尾工 都島工 3-2 天王寺師範 [豊中?] 3-1 八尾中

大阪和歌山予選和歌山予選 和歌山中 1-0 海草中

“本社主催全国中等学校蹴球大会大阪紀和予選の和歌山中等サッカー・リーグ戦は十四、五、六の三日間和高商校庭に挙行”という記事あり。

1928(昭和3)年11月26日付

大阪和歌山予選大阪予選 明星商 14-0 生野中 今宮中6-0 京阪商 八尾中 1-0 北陽商

“大阪府下中等学校サッカー・リーグ戦は廿五日九時高津中学校校庭に挙行、これをもってリーグ戦は全部終了し第一部明星商、第二部都島工業、第三部桃山中学に和歌山予選の和中を加へて全国大会予選の決勝を十二月下旬和歌山で行ふ。”という記事あり。

1928(昭和3)年12月3日付

西部予選 鹿児島師範 5-1 鹿児島一中 広島一中 6-0 広[陵?] 修道中 5-1 鹿児島師範 広島一中 11-0 崇徳中 決勝 広島一中 6-0 修道中

関東北予選 2回戦 豊島師範 6-0 赤阪中 独協中 1-0 成城中

1928(大正3)年12月10日付

関東北予選 2回戦 東京府立五中 6-0 日大二中 青山師範 6-0 城西学園

1928(昭和3)年12月13日付

鮮満予選 平壌高等普通学校(推薦により代表決定)

1928(昭和3)年12月24日付

北陸予選 決勝 神通中 4-3 富山師範

兵庫山陰予選 姫路師範 5-1 関西学院中 甲陽中 2-0 神戸二中 神戸一中 2-1 神戸三中 御影師範 7-0 神戸商

関東北予選 2回戦 東京高校尋常科 3-2 埼玉師範 横浜二中 4-2 佐倉中

1928(昭和3)年12月25日付

兵庫山陰予選 御影師範 7-4 姫路師範 甲陽中 4-1 神戸一中

1928(昭和3)年12月26日付

兵庫山陰予選 決勝 御影師範 9-1 甲陽中

大阪和歌山予選 明星商 9-3 和歌山中 都島工 5-4 桃山中 

京滋奈良予選 京都師範 2-1 八幡商 滋賀師範 3-2 奈良師範 京都二商 1-0 京都師範 滋賀師範 1-0 福知山中

東海予選 明倫中 5-0 愛知商 岐阜師範 2-0 大垣中 静岡中 4-2 熱田中 刈谷中 棄権 名古屋商 岐阜中 4-0 木[?]中 愛知第一師範 4-0 東邦商 愛知工3-0 津島中 恵那中(不戦一勝)

関東北予選 3回戦 豊島師範 2-0 独協中 青山師範 3-1 成城中 東京府立五中 3-1 東京高校尋常科 横浜二中 2-0 暁星中

1928(大正3)年12月27日付

京滋奈良予選 決勝 滋賀師範 4-0 京都二商 

大阪和歌山予選 明星商 5-2 桃山中 都島工 6-0 和歌山中

東海予選 岐阜師範 6-1 明倫中 静岡中 1-0 刈谷中 愛知第一師範 4-0 岐阜中 愛知工 7-0 恵那中

関東北予選 準決勝 青山師範 2-0 豊島師範 東京府立五中 2-1 横浜二中

1928(大正3)年12月28日付

大阪和歌山予選 桃山中 1-1 和歌山中 明星商 1-0 都島工(リーグ戦で3戦全勝勝ち点6の明星商が優勝)

東海予選 準決勝 岐阜師範 2-0 静岡中 愛知第一師範 4-0 愛知工 決勝 愛知第一師範 2-0 岐阜師範

関東北予選 青山師範 4-3 東京府立五中


 

 



| | Comments (0) | TrackBack (0)

第11回全国中等学校蹴球大会予選に関する大阪毎日新聞記事

大阪毎日新聞1928(昭和3)年12月13日付

本社主催第十一回全国中等学校蹴球大会
  全十六代表の選抜
    各地予選会の形勢
      サッカーのスケヂュール決定す

 明春早々凡ての運動競技にさきがけて花々しく挙行さるる本社主催第十一回全国中等学校蹴球大会は今や各地の予選期に入って斯界注目の焦点となってゐる。

 ラグビーは西部ラグビー蹴球協会並に関東ラグビー蹴球協会の協賛によりすでに制定されたるスケヂュール通り現に着々試合を行ってゐるが「京津東海地方」においては同志社中学絶対優位を持しており、「大阪和歌山」では天王寺中学土つかずの覇を称へてゐる。「神戸奈良」は神戸一中が明石中学を破って奈良代表天理中学と来る廿八日甲子園に決戦を行はんとしてゐる。その他各地方もぞくぞくと新進の輩出を見てゐる有様で近く全八校の選抜決定を見るであらう。

 サッカーは既に予選会に優勝した広島一中(中国四国九州代表)は昨年平壌崇実と最後の優勝戦を戦ひ一敗地にまみれた恨みをのんでゐるだけ本年は必勝を期して猛練習を励んでゐる。一方昨年の覇者たる朝鮮では去月下旬鮮満予選を開いたが選手資格に[?][?]を生じたため[?]予選会を中止し当事者全部会合して満場一致本年度代表として平壌高等普通学校を推薦しこれまた覇をつづけんとしてゐる。また大会のお膝元たる「大阪和歌山」は今秋十月初旬から専ら本大会をめあてに整然たる予選のスケヂュールが大日本蹴球協会京阪支部によって立てられ、今日までに都島工業、明星商業、桃山中学、和歌山中学の四校を選び、来る廿五日から天王寺師範校庭で最後の代表を選抜することとなり、又「兵庫山陰」は協会神戸支部により八校を選抜し、そのトーナメントを廿三日から神戸遊園地で挙行する。その他「北陸」は廿三日から富山県神通中学で、「東海静岡長野」は廿五日から三日間名古屋高商校庭でいづれも挙行。「関東北」は廿七日に最後の決定を見るが、「京滋奈良」はいよいよ両三日中にスケヂュールを決定廿日以後に争覇戦を挙行するはずである。かくて全十六校が集まり来る壮観は今から期して待つべきものがあらう。”

予選は年末に集中開催されていたようですが、中国四国九州地区と鮮満地区はそれより早く予選を行っていたようです。大阪和歌山地区は10月から予備選考を行い、年末に決勝リーグ戦で決定しています。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

第10回全国中等学校選手権大会の予選

大阪毎日新聞記事による。

1927(昭和2)年12月26日付

東海予選 岐阜中 4-0 恵那中 明倫中 1-0 静岡中 愛知工 6-1 小牧中

京滋奈良予選 1回戦 京都師範 8-0 八幡商 2回戦 滋賀師範 3-0 福知山中 決勝 京都師範 3-2 滋賀師範

兵庫山陰予選 1回戦 御影師範 13-0 洲本中 神戸三中 棄権 神戸二中 神戸商 6-2 関学中 姫路師範 5-0 兵庫工 2回戦 神戸一中 8-0 神港中 甲陽中 8-0 神港商 御影師範 3-0 神戸三中 姫路師範 8-1 神戸商

大阪和歌山予選 高津中 3-2 京阪商 和歌山中 1-0 上宮中 明星商 3-2 桃山中 岸和田中 1-0 市岡中 天王寺師範 3-1 堺中 生野中 4-2 八尾中 都島工 5-1 豊中中 泉尾工 12-0 鳳中 天王寺師範 2-0 海草中

1927(昭和2)年12月27日付

大阪和歌山予選 都島工 1-0 生野中 泉尾中 2-1 天王寺師範 明星商 5-0 岸和田中 和歌山中 2-1 高津中 都島工 1-0 生野中 泉尾工 2-1 天王寺師範

兵庫山陰予選 準決勝 御影師範 1-0 姫路師範 神戸一中 3-1 甲陽中 決勝 御影師範 8-0 神戸一中

東海予選 岐阜中 3-0 明倫中 熱田中 9-0 津島中 愛知第一師範 14-0 愛知商 愛知工 1-0 東邦商

関東北予選 1回戦 東京高尋常科 棄権 横浜二中 2回戦 東京高師附中 3-0 東亜商 成城中 6-1 水海道中 豊島師範 6-0 東京府立二中 東京高尋常科 5-0 明治学院中 青山師範 8-0 浦和中 本郷中 棄権 佐倉中 暁星中 3-1 埼玉師範 独協中 1-0 豊山中

1927(昭和2)年12月28日付

大阪和歌山予選 準決勝 明星商 4-1 和歌山中 都島工 3-0 泉尾工 決勝 都島工 5-1 明星商

東海予選 準決勝 岐阜中 4-0 熱田中 愛知第一師範 11-0 愛知工 決勝 岐阜中 2-1 愛知第一師範

関東北予選 豊島師範 3-1 東京高尋常科 青山師範 9-0 本郷中 暁星中 3-1 独協中

1927(昭和2)年12月29日付

関東北予選 準決勝 東京高師附中 2-1 豊島師範 青山師範 2-1 暁星中

1927(昭和2)年12月30日付

関東北予選 決勝 東京高師附中 3-2 青山師範


 

 
    

| | Comments (0) | TrackBack (0)

大正天皇の崩御により中止になった蹴球大会の社告

大阪毎日新聞1926(大正15)年12月23日付。

Cimg1640

大正天皇の崩御は2日後の12月25日です。

昭和天皇の時と同様、大変重苦しい雰囲気だったことが当時の紙面からもうかがえます。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

中等蹴球大会の全国選手権化についての毎日新聞関係者の回想

全国予選制の実現

元毎日新聞事業部
中村元一

 全国高校サッカー大会も40回になった。大毎フットボール大会が誕生した豊中は私には思い出の地である。豊中運動場は大正2年に出来上がったが、その少し前から阪急宝塚線(当時箕面有馬電車)岡町(豊中市桜塚)に出来た新住宅地に私は住んでいたので豊中運動場が近く、そこで色々の催し物がある時にはよく見に行った。また私もその催しに2、3回参加したことがある。

 フットボール大会の第1回はちょうど東京にいたものだから見れなかったが、第2回大会の時は(大正8年1月)帰阪していたので見る事が出来た。たしかサッカーの決勝戦は御影師範と明星商業で御影師範が優勝し、ラグビーは三高が優勝したことを覚えている。また11年の第5回大会に早大蹴球部(ラグビー)が出場したので、それには私も参加したりしてフットボールにはいろいろ関係を持っていた。

●盛んになったア式蹴球

 大阪毎日新聞に入社したのは大正13年3月で、その時分は日本の運動界の勃興期であった。長らく中絶していた早慶の対抗競技が11年の秋にラグビーで復活し、12年には大阪で第6回極東選手権競技大会(今のアジア大会の前身)が催され、13年にはパリで第7回オリンピック大会があって日本選手が多人数出場して初めて入賞した。その年の夏には阪神甲子園の大運動場が出来たりして運動競技は次から次へと盛んになって行った。毎日新聞で私のはじめての仕事は事業部だったので運動関係の仕事をすることになり野球、庭球、蹴球、水泳などを次々とやらされた。当時の運動課長は木下東作さんだったが、たまたま豊中運動場が住宅地になってなくなった時なのでフットボール大会を別の所で催すため、あちこち捜さなければならなかった。ちょうど甲子園球場が出来たので阪神電鉄の山口覚二さんに世話になった結果同運動場を使う事になり、第8回大会は大正14年1月7日から3日間阪神沿線鳴尾、甲子園、甲陽中学のグラウンドと3ヵ所を使って開催した。(サッカーはア式蹴球と云いラグビーはラ式蹴球といっていた)。中等学校サッカーは常勝の御影師範が敗れて神戸一中が優勝し、ラグビーは京都一商が優勝した。専門学校サッカーは早稲田高等学院がラグビーは三高がそれぞれ優勝した。

●8地区で全国予選開始

 第8回大会がすんだ時委員会で参加校が多くなったから予選制をやらないかと云う話が出たので、それを木下さんに話した所それでは奥村さん(当時編集総務奥村信太郎氏、後の毎日新聞社長)に相談してみようといわれた。その結果翌年から中等学校蹴球大会と高等専門学校大会とに分けてそれぞれ全国予選を行うことになり、中等学校サッカーは(大阪、和歌山)、(兵庫、山陰)、(京都、滋賀、奈良)、(関東北)、(西部)、(北陸)、(東海)、(鮮満)の8地区で開催した。その後大会が発展するにつれて甲子園の南運動場も出来るしサッカー界はますます盛んになって今日に至った。

 日本フットボール大会に関しいろいろの思い出もあるが、第10回大会(昭和3年)鮮満代表の平壌崇実中学が優勝した事は一つの話題だった。特に大会に色々協力して頂いた方々は野津謙、範多竜平、下出重喜、田辺治太郎(五兵衛)、大阪サッカーの神田、原田、杉本貞一、富樫与一、久富達夫、中島道雄の各氏でその他大会運営には各方面の方々にお世話になったのでこの機会に御礼を申上げたいと思う。
            
                               (毎日新聞社々友)”

全国高等学校体育連盟サッカー部編『高校サッカー60年史』(全国高等学校体育連盟サッカー部 1983) p.37-38

実際の第9回大会の予選区分けは(大阪・和歌山・奈良)、(兵庫)、(京都・滋賀)であり、上記は第10回大会の区分けと混同しているようです。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

第9回全国中等学校選手権大会の予選

日本フートボール大会として始まった大阪毎日新聞主催の中等学校サッカー大会は8回までは予選なし、オープン参加の近畿大会で、第9回から全国規模で地区予選を経た全国中等学校選手権大会になる。

残念ながら、全国高等学校体育連盟サッカー部編『高校サッカー60年史』(全国高等学校体育連盟サッカー部 1983)には予選出場校が掲載されていない。そこで、当時の大阪毎日新聞記事から予選出場校と予選過程をたどってみることにする。

1925(大正14)年11月9日付

広島三校蹴球連盟主催、大阪毎日新聞広島支局後援第1回全国中等学校ア式蹴球大会(本大会が結果的に中国、四国地区予選になった)

1回戦(7日) 京都師範 1-0 岡山師範 広島一中 2-1 広島高師附中 山口師範 1-0 山口中 広島師範 1-0 修道中 京都師範 3-0 広陵中

準決勝(8日) 山口師範 1-0 広島師範 広島一中 2-2(CK数7-2)) 京都師範

決勝(8日) 広島一中 6-0 山口師範

1925(大正14)年12月6日付

大会を全国選手権化する社告を掲載

1925(大正14)年12月16日付

全国中等学校蹴球大会
    各地予選決定す
       凄じい各学校の意気込み
 

 本社主催の下に来春一月四日から甲子園で挙行する全国中等学校蹴球大会は、真にわが国蹴球界[?]時代的のものとして迎へられ、全国各地中等学校選手は、今や猛練習を開始し中には新しく練習をはじめた学校さへある程である。殊に斯界の先輩諸氏その他有力なる団体の熱誠なる賛助によって、短時日に拘らず各地の予選準備は着々進捗し、来る廿日の京都滋賀予選を筆頭に全国一斉に予選の火蓋は切られるはずで、各地とも予想外の意気込を示してゐる。

サッカー予選

京都滋賀 来る廿日=京都師範校庭(主催京都蹴球団、後援本社京都支局) 
紀和大阪 廿六、廿七、廿八日=大阪天王寺師範校庭(主催大阪サッカー倶楽部、後援本社)
兵庫 廿六、廿七日=神戸東遊園地(主催神戸高商蹴球部、関西学院高等部蹴球部、後援本社神戸支局)
関東北 廿七、廿八、廿九日=会場選定中(主催大日本蹴球協会関東支部、大学専門学校学生蹴球連盟、後援東京日日)
東海 廿六、廿七、廿八日=名古屋鶴舞公園(主催本社名古屋支局、後援大日本蹴球協会中部支部)
北陸 廿六日=金沢市四高グラウンド(主催第四高等学校蹴球部、後援本社金沢支局)
中国四国 広島県専門学校連盟に於て代表者を推薦
満鮮 京城体育協会並に全満州体育連盟に於て推薦

ラグビー予選
(以下省略)”

1925(大正14)年12月20日付

全国中等学校蹴球大会
   けふ斯界の王国京都で蹴球の開幕戦
     興味ある広島一中の奮戦
        熱と緊張味愈よ加はる

 新春の甲子園における冬の競技の魁である本社主催全国中等学校蹴球大会は各地のファンから多大の興味と熱とを以て注目せられてゐるがその幕もいよいよ今廿日から京都に開かれる京滋地方サッカー予選で切って落されるが蹴球王国といはれる京洛の地の決戦は定めし見物であらう。又本大会として特筆大書すべき事柄としては常にその実力を認められながらも県外試合に出場出来なかったためにその名声を全国に知らしめる事の出来なかった広島一中は本社後援広島高等専門学校連盟主催の大会に優勝したので(十一月に挙行)今度連盟より本年度全国中等学校大会中国代表者として推薦を受け、この権威ある大会のためにその内規を改めいよいよ出場する事に決定したとの飛報を十九日入手した事である。(以下略)”

1925(大正14)年12月26日付

紀和大阪予選(参加校数14校) 1回戦 桃山中 2-0 堺中 市岡中 8-0 生野中 明星商 2-0 高津中 海草中 1-0 池田師範 天王寺師範 2-1 岸和田中 

関東北予選参加19校 暁星中 成城中 独逸協会中 青山師範 豊山中 水海道中 明治学院中 埼玉師範 研心学園中 目白中 東京府園芸校 湘南中 佐倉中 東京府立二中 栃木師範 荏原中 浦和中 東京高師附中 神奈川中(横浜二中の間違いか?)

1925(大正14)年12月27日付

紀和大阪予選 1回戦 大阪市工 5-0 今宮中 2回戦 和歌山中 5-1 八尾中 桃山中 2-0 市岡中 海草中 2-0 明星商 大阪市工 2-1 天王寺師範 

兵庫地方予選 御影師範 3-1 神戸二中 姫路師範 棄権 神戸三中 御影師範 5-0 姫路師範 関学中 4-3 神戸商 神戸一中 3-1 甲陽中 神戸一中 1-0 関学中

北陸地方予選(参加校数4校) 富山中 4-1 富山師範 決勝 神通中 2-1 富山中 石川師範は棄権 

東海地方予選 1回戦 岐阜中 5-0 明倫中 愛知商 1-0 刈谷中 2回戦 静岡中 3-0 武儀中 愛知第一師範 3-0 熱田中 名古屋商 5-1 愛知工 

1925(大正14)年12月28日付

紀和大阪予選 準決勝 桃山中 2-1 海草中 大阪市工 1-0 和歌山中 決勝 桃山中 4-0 大阪市工

兵庫地方予選 決勝 御影師範 4-2 神戸一中

東海地方予選 2回戦 岐阜中 3-0 愛知商 準決勝 愛知第一師範 3-0 名古屋商 岐阜中 1-0 静岡中 

関東北予選 1回戦 浦和中 4-0 荏原中 暁星中 1-0 成城中 水海道中 2-1 明治学院中

1925(大正14)年12月29日付
 
東海地方予選 決勝 愛知第一師範 2-0 岐阜中

関東北予選 2回戦 東京高師附中 4-0 研心学園 独逸協会中 2-0 横浜二中 埼玉師範 1-0 豊山中 青山師範 5-1 目白中 暁星中 2-1 浦和中 水海道中 4-0 佐倉中 東京府立二中 棄権 湘南中 栃木師範 6-0 東京園芸 3回戦 東京高師附中 4-2 独逸協会中 青山師範 4-1 埼玉師範 暁星中 1-0 水海道中 栃木師範 7-0 東京府立二中

1925(大正14)年12月30日付

関東北予選 準決勝 暁星中 1-0 栃木師範 東京高師附中 1-0 青山師範 決勝 暁星中 1-0 東京高師附中

1925(大正14)年12月31日付

出場校決定 暁星中(関東北) 愛知第一師範(東海) 神通中(北陸) 京都師範(京滋) 桃山中(大阪紀和) 御影師範(兵庫) 広島一中(中国四国) 培才高普校(朝鮮)

中国四国と朝鮮は推薦により決定。京滋予選は開始の記事はあったが、結果についての記事は見当たらなかった。

北海道、東北、九州は予選対象地域になっていない。この時期東北、北海道地方にも中等サッカーは普及していたはずだが、予選すら行われていない。。『サッカー六十年史』(宮城県サッカー協会 1986)の「宮城県サッカー協会の歩み」には、

“大正15年春、大日本蹴球協会東北支部が発足し、その記念大会として第1回東北蹴球大会を開いた。”(p.9)

とあり、東北帝大、二高、高工、福島高商、東北学院専門部、同普通部、一中、二中の8チームが参加している。第9回大会本大会は大正15年の正月に実施されたのだが、同年春の第1回東北蹴球大会には宮城県だけで中学校3校が参加しており、東北予選や北海道予選が実施されなかったのは、大阪毎日新聞の都合によるものではないだろうか。予選は12月末に開催されており、気候的に無理だったのかもしれないが。



     


   


   

| | Comments (2) | TrackBack (0)

« January 2012 | Main | March 2012 »