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野球害毒論に対する反論書

先日サッカー史研究会で野球害毒論がサッカー、ラグビーの普及に影響したことを発表したところ、野球害毒論に対する反論の書はないのか、という質問を受けた。

安部磯雄, 押川春浪 (方存) 著『野球と学生』(広文堂 1911)がその書であり、国立国会図書館デジタル化資料で左記リンク先にて全文無料アクセス可能である。

安倍磯雄「野球の為に弁ず」、押川春浪「学生の為に弁ず」、鎌田栄吉「実際的修身科也」、高田早苗「世の父兄に告ぐ」の4編からなる。

東京朝日新聞のアンチ野球キャンペーン「野球と其害毒」の登場人物は中学校関係者が最も多く、第1日目に登場したのが、中学生憧れの第一高等学校校長新渡戸稲造であることが示すように、東京朝日としては主として中学校関係者をターゲットにしていたのに、反論してきたのは早稲田大学、慶應義塾の関係者だったので、主として高等教育レベルでの野球の是非が論ぜられることになってしまった。

野球史の流れの中では、東京朝日のアンチ野球キャンペーンは不発に終わり、4年後の1915年には同じ資本の大阪朝日が現在も盛大に続いている全国中等野球優勝大会を開催する。従って、野球害毒論は野球の発展には大きな影響はなかったのであるが、スポーツ全体に視野を広げてみると、サッカーやラグビーの発展には少なからず影響はあったのである。

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